とうとう60歳の定年を迎えることになりました。不埒な悪行三昧の罪滅ぼしと、カミさんが「スペインに連れていけ」とのたまわくので行くことになり、カミさん許可の範囲内(?)で鉄道に乗ることにしました。
初掲載:2025年2月 Last Update:2025年2月
Avant 08132 | Madrid 9/16 13:45 | Toledo 14:21 | 75㎞ | 13.9€ |
Avant 08103 | Toledo 9/17 10:28 | Madrid 11:04 | 75㎞ | 13.9€ |
iryo 06118 | Madrid 9/17 11:45 | Cordoba 13:32 | 318㎞ | 39.05€ |
iryo 06066 | Cordoba 9/18 08:38 | Sevilla 09:32 | 153㎞ | 37.18€ |
Avant 08085 | Sevilla 9/19 08:01 | Antequera 09:31 | 280.2㎞ | 84.1€ |
Ave 02076 | Antequera 9/19 09:59 | Granada 10:56 | 122.8㎞ | |
1€=161JPY |
駅舎は植物園風というけれど・・・
駅前食堂で名物のイカリングのサンドを食べ、ガラス窓で覆われたマドリード・アトーチャ駅正面へと歩を進めるが、工事中で進めない。左へ大回りしてスロープを降ります。おかげで2代目駅舎の全貌を眺めることができました。
駅の正式名称は、「マドリード・プエルタ・デ・アトーチャ・アルムデナ・グランデス駅(Estación de Madrid-Puerta de Atocha-Almudena Grandes)」といい、3代目駅舎完成時に、1892年から使われていた2代目駅舎とコンコース部分を植物園風に改装しました。ガラスを多用していたのでなせる技なのでしょう。海外鉄道ファンには有名な駅舎です。
ボカディーリョ・デ・カラマレス(イカリングのサンドイッチ) 2代目駅舎を活用したマドリード・アトーチャ駅
ただ、北半分が工事中で覆われていたり、ロープパーテーションが張り巡らされていたりして、回遊できない。工事中なので仕方ないが、植物園の没入感が乏しい。工事完了後の再訪を、カミさんには聞こえないように自分の心の中に誓ったのでした。
マドリード・アトーチャ駅は線路が行き止まりの櫛形ホーム。櫛のアーチ部分がコンコースで、そこにたどり着く前に改札と荷物のX線検査があります。つまりコンコースは空港の制限エリアのようなものです。そしてアーチ部分と歯の接点部分に再度改札が設けられています。
トレド行きAvantのホーム番号がコンコースのモニターに掲出され、2度目の改札を受けます。荷物を席に置き、カミさんを座らせた後、他のホームに停車している列車の写真ハンティング。初代Ave・S100型やTalgo列車、フランスのOuigoなどうようよ。鉄ちゃんにはたまりません。
マドリード・トレド間75㎞の往路はS104型という、2等のモノクラス4両編成で、ノンストップで走りきります。ところがなぜか、1号車だけは2+1のいわば1等の配席になっています。過去運行していた列車の名残とのことです。
しかも「集団見合式」と言われる、「真ん中を中心に向かい合う固定配席」とわかっていたので、真ん中を予約しました。こういうところは事前のリサーチのなせる技。いわゆる「勝ち席」をゲットしたことになります。
13時45分、定刻に出発。進行方向左側に車両基地を眺め、メセタと呼ばれる乾燥した高原地帯をなめらかに進みます。途中、翌日向かうコルドバ方面の線路と分かれます。ガイドブックでトレドの予習をしている間にトレド駅に滑り込む。あっという間の移動となりました。
あっ、Ouigo(フランス資本の鉄道)だ! メセタの中を進む
トレドは「もしスペインに1日しかいられないのなら、迷わずトレドに行け!」と言われているとか。いやがうえにもテンションが上がります。
駅舎で古都の余韻を噛みしめ、マドリードへ
トレドの駅舎はキリスト教とイスラム教の建築様式が融合した「ムデハル様式(Mudéjar)」を模しています。ステンドグラスや細やかな装飾が美しい。まさにイスラム教会(モスク)を改築したキリスト教会のようで、古都トレドを去るにふさわしい舞台です。形ばかりの(?)荷物X線チェックを受け、入線した列車に乗り込むことにしましょう。
トレド駅舎外景 駅舎にステンドグラスがあるなんて
奥が駅舎 真ん中にドアがある
S121型
次の訪問地であるコルドバには直接行くことが出来ず、一旦マドリードに戻ります。戻りのマドリード行きのAvantはS121型といわれるもの。車両の真ん中に扉があり、左右に分かれて席に着く形になります。後で知ったことですが、S121型は標準軌と広軌の両方を走行できる「軌間可変車軸」を持つとのこと。日本で導入が検討されたものの、断念した「フリーゲージトレイン」です。
座席の間にコンセントがある セビリア方面の線路と合流する
Avantがマドリード・アトーチャ駅に到着。折り返し、コルドバに向かう列車に乗ります。
ホームに横たわる赤い車両はFRECCIAROSSA 1000型で、「赤い矢」という意味。イタリア高速鉄道で採用されているものです。現在、日立の子会社(Hitachi Rail S.p.A.)が製造しているとのこと。11時45分、「赤い矢」がマドリード・アトーチャ駅を出発しました。
FRECCIAROSSAとは「赤い矢」の意味 ドアも広め チケットはrenfeよりシンプルでおしゃれ
今回予約したのは「Singular
Only YOU」というクラス。1等で2+1席の配列です。こちらも「集団見合い式」なので1列席の真ん中を予約。カミさんと向き合います。
途中、右方向へ流れるトレド方面の高速線と別れを告げ、快調に進みます。隣の車両のカフェテリアに向かい、昼食をテイクアウトすることにしよう。イタリア資本の列車なので?、パニーニ(イタリアのホットサンド)とコーラを注文し、2号車に戻りました。パニーニはレンジ(オーブン?)で温めていることもあり、熱々でおいしい。
それにしても、パニーニとコーラで9.3€(=1,505JPY)というのは、円安もあり、チト高い。
高速新線といっても日本の新幹線のような高架ではなく、大地の上を走ります。単調な畑の風景なので、目に疲れは感じません。山あいに入ってきた。上り坂はあるものの、時速260㎞を越えるスピードで快調に進み、コルドバに到着しました。
コルドバはスペインにある世界遺産の中でも上位にランキングされているメスキータがあります。日中と深夜の2回訪れることにしよう。
上り坂も何のその 天井のモニターは時速264㎞の表示
メスキータは「モスク」の意味 ローマ橋とカラオーラの塔 真夜中のメスキータのミナレット(尖塔)
ルーティンのタバコを一服
メスキータを観光した翌朝、タクシーでコルドバ駅に乗りつけました。カミさんとスーツケースをコンコースに残し、ルーティンの電子タバコを一服。新型コロナ流行後に訪ねたメキシコやタイは電子タバコ禁止の国だったので、今回旅行するスペインとUAEは電子タバコOKの国。助かります。
荷物のX線チェックを済ませ、ホームに「降りる」。スペインの大都市の駅はスロープの、動く歩道でホームに降りる構造が多い。コルドバ駅はホームは違うものの、在来線と高速新線が同一エリア内に同居しており、乗り換えに便利です。8時38分、定刻に出発しました。
オリーブ畑の中を疾走
今回乗車するのは前日と同様、iryo。2等席(Singular)に乗車することにしました。2+2席で広いオリーブ畑の中を疾走します。景色が単調な平原なのでスピードは感じないが260㎞/hは出ているとのこと。コルドバ・セビリア間は153㎞なのであっという間。セビリア・サンタフスタ(Sevilla Santa Justa)駅に滑り込みます。隣のホームに初代AVEが停車している。両横綱の土俵入りといった感じか。鉄ちゃんとしては、う~ん、たまらん。
セビリアにはヨーロッパで3番目に大きな聖堂(カテドラル)や18世紀に建設された闘牛場、アルカサル(イスラム風王宮)、スペイン広場など、訪問先が盛りだくさん。夜には本場のフラメンコを見なくちゃ。
iryoとAveの揃い踏み
スペイン広場 マエストランサ闘牛場 セビリア大聖堂とヒラルダの塔
夜明け前の6時に起床し、ホテルから10分ほどスーツケースを転がしながらセビリア・サンタフスタ駅に到着。早朝にもかかわらず駅横のマクドナルドがオープンにしており、朝食を摂っている人が数多く窓越しに見えた。
今回乗車するのはAvantのS104型、マドリードからトレドまで利用したAvantと同じです。前回と同様、1等仕様(1+2の並び)の1号車を予約しました。
同一線路上にAveのS103型(ドイツ高速鉄道・ICE3と同型)と並ぶ様子は「なんかプラレールの世界みたい」と思わずニヤけてしまいそうです。
まずは前日訪れたコルドバまで戻ります。コルドバ駅では車窓から豪華観光列車アル・アンダルス号の車両を見かけしました。
コルドバ駅で方向を変え、南のマラガ方面に進みます。オッ、山城のようなものが見えるぞ。
グラナダ方面に分岐するアンテケラ・サンタアナ(Antequera Santa Ana)という駅でAvantを下車しました。
本当はセビリアを20分ほど前に出発するAvantに乗車すればグラナダまで直通し、しかも安く行けるのですが、スペインの代表的列車であるAveに乗車する機会をなくしてしまいます。
AvantもAveの派生形なのですが、やはり鉄ちゃんとしてはAveに乗りたい。カミさんには詳しくは言わず、さも当然のごとく下車・乗り換えするのでした。
アヒルがやってきた
一旦駅舎を出て外観の写真を撮り、再度ホームに向かいます。駅の周りはオリーブ畑。不自然なところに別のホームがある。方向か線路幅の関係かもしれません。
ぼ~と待っていたら、S102型のタルゴ車両がやってきました。アヒルというニックネームそのものの先頭機関車の形状です。9時59分、出発。
向こう側にもホームが アヒルのような形状
乗車したのは10号車の2等車両。2等でもフットレストがあった。相変わらずオリーブ畑の中を疾走するが、天井に付けられているモニターを見ると時速261㎞を表示している。奥の山との距離があり、視界が開けていることもあってか、そんなスピードが出ているようには感じませんでした。
程なくグラナダ駅に到着。さあ、アルハンブラ宮殿に向かおうか。
2等でもフットレストが モニターは時速261㎞を表示
コマレスの塔 ライオンの中庭 暗闇に浮かぶアルハンブラ宮殿 グラナダのカテドラル
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マドリード
マドリード近郊線(Cercanias Madrid)
renfeの近郊線で、空港からのアクセス線として利用しました。在来線なので広軌(線路幅1,668㎜)です。マドリード市内の公共交通機関を日数指定で購入できる乗り放題ICカードのツーリストカード(Tarieta Turistica)で乗車可能です。
AeropuertoT4(空港ターミナル4)駅から乗車 乗り放題のツーリストカード 車中の様子
トラム(Metro Ligero)
乗客数があまり見込めない路線をトラムで運行し、地下に通すというのがスペインのスタイルのようです。空港からマドリード近郊線で途中のFuente de la Moraという駅で途中下車して、わざわざトラムに乗りました。
地下から乗車し、途中から地上に上がって新興住宅地の中をのんびり走り、Las Tablas まで乗車。メトロ10号線に乗り換えて市内中心部に向かいます。単純にマドリード近郊線でホテルに向かうより1時間余計にかかることはカミさんには内緒・内緒・・・。これもツーリストカードで乗車可能です。
近郊線とトラムの乗換駅「Fuente del la Mora」 トラムは地下から乗車 地上に出てきたぞ
車内の様子 トラムの終着「Las Tablas」駅 折り返し出発
地下鉄(メトロ)
マドリード観光に欠かせないメトロ。13路線あり、車両にいくつものバリエーションがあります。
ドア開閉が日本でもローカル線にある、ボタンによるものですが、マドリード滞在ホテル最寄りの1号線車両は、トリガーをちょっと上げて開扉するという、かなり珍しい方式でした。当然、ツーリストカードで乗車。
セビリア
セビリアではメトロとトラムに乗車しました。メトロは東西の住宅地を結んでいて、駅から観光地に向かう南北方向の移動には使えません。駅近くのホテルからタクシーを飛ばしてNervionというところまで向かい、2駅間乗車しました。
スペイン広場を観光後、終点のヌエバ広場までトラムに乗車。思ったより車内は満員でした。
グラナダ
駅前からトラムに乗車しました。ここも途中から地下を走行します。観光エリアを通っていないので、下車後、タクシーに乗る羽目に・・・。カミさん、バスで簡単に観光の中心地に行けるのに大回りさせてごめんなさい。
グラナダ駅前から乗車 グラナダも途中から地下に潜った
バルセロナ
地下鉄(メトロ)
バルセロナ市交通局が運営するTMB(Transports Metropolitans de Barcelona)と、カタルーニャ州政府が運営するカタルーニャ鉄道(FGC=Ferrocarrils de la Generalitat de Catalunya)の2社が走っています。東京メトロと都営地下鉄がある東京と同じようなものかもしれません。
「Hola Barcelona」という乗り放題パスを利用すると両方使えるので、ストレスは感じませんでした。
モンセラット登山鉄道(Cremallera de Montserrat)
当初は訪れる予定はなかったのですが、エクスナレッジ社刊「世界で一番美しい山岳鉄道」に掲載されている、異形の山に向かう鉄道の写真を見て、興味を覚えました。
さらに、バルセロナが舞台のダン・ブラウン著「オリジン」を旅行前に再読すると、冒頭にモンセラット修道院が登場しているではありませんか。「聖地巡礼しないと」と、俄然行きたくなりました(最初に読んだときは、印象が薄く、覚えてなかった・・・)。
カタルーニャ鉄道(FGC)に1時間ほど乗車後、Monistrol
de Montserratという駅で乗り換えます。一時は廃止されていたものの、観光客の増加に伴い、2003年6月に復活したという珍しい鉄道です。
出発してすぐにトンネルをくぐり、鉄橋でリョブレガート川を越え、河川敷の街並みを眼下におさめます。
橋を渡り終えるとMonistrol-Vilaという駅に到着。多くの団体が乗車し、満員になりました。大きな駐車場があり、観光バスでここまで乗りつけるようです。「ここまで車で来て列車に乗り換える」パークアンドライド方式を誘導しているのかもしれません。
ここからはラックレールという線路の真ん中に歯が敷設され、列車の歯車と噛み合って上る「アプト式鉄道」になります。これは静岡の大井川鉄道や昔の信越本線(横川・軽井沢間)でも導入されています。
あいにくの雨。ゆっくりと山を登ります。モンセラットとは「ギザギザな山」という意味で、厚い雲の合間から時折、その片鱗を見せます。終点のモンセラット駅到着直前には、まさに「ギザギザな山」が見えてきました。
雨だったので、行っても展望は期待できないと思いつつも、「○○と煙は高いところが好き」のことわざ通り、カミさんを修道院に残し、上ることにしました。
小雨で車窓の景色は全く見えない。湿度も高く、窓ガラスも曇っています。ボケボケの写真ばかり撮る始末。頂上の駅に降り立って、思わず笑ってしまった。「ガスってる・・・」。
もう1つのサンタ・コバ洞窟行きのフニクラ(ケーブルカー)
ロープウェイ(Aeri de Montserrat)
モンセラットからガウディの傑作であるコロニア・グエル教会に向かうことにしよう。まずはカタルーニャ鉄道(FGC)に乗るべく、ロープウェイで降りていきます。
ロープウェイができたのは1930年とかなり古い。実際に乗ったゴンドラも無骨で古めかしい。登山列車やケーブルカー乗車の時よりは天気はマシなので少しは周りの景色は見られるかなぁ~。
お~っ、雲海の中を突っ込むぞ。奇岩の山が迫ってる。眼下に川が見える。あっという間の5分間でした。
眼下にリョブレガート川が見える 無骨で何もないゴンドラ内 下部駅に到着
ケーブルカー(Funicular de Montjuic)
バルセロナ市内のケーブルカーはモンジュイックの丘をのぼります。1992年のバルセロナ五輪・女子マラソンの有森裕子選手が丘の坂道をエゴロワ選手と金メダルを賭けて激走したことは、おじさんにとっては強烈な印象を残しました。
メトロ・パラレル駅から地下通路をてくてく歩くと、ケーブルカーのホームに到着します。洗練された赤い車体が印象的です。
洗練されたケーブルカーのフォルム 真ん中の往来もトンネルの中
このケーブルカーは3分ほどでモンジュイックの丘の中腹まで向かいますが、ほとんどがトンネルの中。ケーブルカーはその性格上、必ず真ん中で上りと下りがすれ違いますが、やはりトンネルの中で交差します。
ロープウェイ(Teleferic de Montjuic)
ケーブルカーのパルク・ド・モンジュイック駅の隣に乗降場があります。バルセロナの市街地や港を見下ろす小旅行気分が味わえます。あっ、遠くにサグラダ・ファミリアが見えるぞ!
ケーブルカー駅の隣にロープウェイ駅がある 遠くにサグラダ・ファミリアが見えた バルセロナ港が見える
鉄道の予約について
英語を選択さえすればそれほど難しくありません。ただ、renfe(スペイン国鉄)、iryo(イタリア資本の鉄道)、ouigo(フランス資本の鉄道)が並行して走っているため、少し工夫が必要です。
1.Omioで列車・時刻を確認
Omio(https://www.omio.jp/ )はヨーロッパの航空・鉄道・バスの運行・価格等を比較できる検索サイトで、予約も可能です。
なんといってもURLでわかるように、日本語対応しています。Omioはrenfe(Ave.Avent等)、iryo、ouigoすべてが検索対象に入っているので、行程にあった列車を調べることができます。
2.乗車したい列車が決まれば、各会社のサイトで予約
renfe(Ave.Avent等): https://www.renfe.com/es/en
iryo: https://iryo.eu/en/home
ouigo: https://www.ouigo.com/es/en/our-ouibar-ouigo
いずれもサイト内の英語サイトです。スペイン語が表示されても、英語を選択すればいいだけ。Google等で「日本語で翻訳」を選択するという方法もありますが、予約・購入の際にうまく転移できなくなるリスクがあります。
どのサイトでも、予約・購入にはまずは登録(registration)が必要です。メアドは現地での突発的なこと(変更・キャンセル)に備え、gmailが無難でしょう。ヤフーメールは使えません(EU内はヤフー関係は検索サイトを含め使えません)。
Omioと各会社の専門サイト、いずれも予約・購入できますが、メリット・デメリットを考えて選択してください。
①日本語で予約・購入できる
②アプリで割引を見つけることができる(ネットの書き込み情報)
Omioのデメリット
①
予約手数料を取られる(ある意味、やむをえません)
②
座席の指定が詳細に対応できない⇒各会社のサイトだと座席を指定する場合、車両内の詳細な図が示され、希望する
席を予約できます。前述のAvantやAveのように車両形式により配席状況が異なる際、renfeのHPだと事前に車両
形式を推測できます。
マドリードの中心地・ソル ゲルニカ プラド美術館
カミさんと合流できず、焦る
トレドからマドリード戻りでコルドバに向かう道中での出来事。Avantがマドリード・アトーチャ駅に到着。次の列車まで40分ほどあるのでカミさんをコンコースに残し、駅舎外でタバコを一服させてもらうことにしました。カミさんに蔑みの一瞥を食らうが、そんなのへっちゃらさ。
次に乗車するのはイタリア資本のiryo。renfe(スペイン鉄道)と異なり、改札口が限定されているようです。renfeだと1階・2階と両方使えるが、iryoだと1階コンコースに入れません。「2階から入れ」とのこと。仕方なく大回りで2階に上がって改札を通り、1階のプラットホームに「降りた」。しかし、このままでは2つめの改札で隔てられている、コンコースにいるカミさんとは会えない。なんとか隙を見つけ、コンコースに入り込み、カミさんと合流。ほっとした。
スペイン王宮 レアル・マドリードの本拠地「サンティアゴ・ベルナベウ・スタジアム」
折り返し、プラットホームに、、、戻れない・・・。プラットホーム側からは自動ドアが作動したのですが、逆方向は作動しないようになっていた。改札という関所としては、そういうこともアリかもしれないが、この期に及んでは・・・焦る。
どさくさ紛れで別の、無人で自動ドアが作動しているところを見つけ、プラットホームに潜り込みました。つまり、カミさんは2つめの改札を受けずにホームに入ったことになります。結果オーライでしたが、別行動していたことが招いたプチトラブルに、少々焦りました。
乗車する車両を見つけて荷物を席に置き、再びプラットホームに降り立つと、おっさんがタバコを吸っている。なんや、ホームでタバコが吸えるんだ。駅のゴミ箱にもタバコの吸い殻入れがある…。
サン・ジュセップ(ボケリア)市場 スペイン広場 グエル公園
スペインの鉄道
線路幅は広軌と言われる1,668㎜です。一説にはフランスからの侵攻を避けるために標準軌(1,435㎜)を採用しなかったとか。ただ、EUの加盟(1986年)等により標準軌への機運が生まれ、1992年のセビリア万博開催時に、マドリード・セビリア間471㎞の高速専用線が開業。標準軌が採用され、Aveが運行されることになりました。
これは隣国フランスのTGV車両システムとドイツの交流電化システムの技術供与を受けたものでした。以降、スペインの高速新線には標準軌が採用されています。調べたところ、スペイン高速鉄道の延長距離は中国に次ぐ世界2位の高速鉄道大国になっています。
また、ヨーロッパの国で数多く採用されている上下分離方式が2005年1月にスペインで採用されることになりました。これは上(車両運行)と下(駅舎・線路等の施設管理)の経営基盤を分離する方式で、航空機と空港が別の会社で運営されていることと同じと考えればわかりやすい。ちなみに駅舎・線路等の施設管理はadifという会社が担っています。
Ave
Alta Velocidad
Española(スペイン高速)の頭文字をとったrenfe(スペイン鉄道)の高速新線を走る超特急。スペイン語で「鳥」を意味します。1992年のセビリア万博開催時に、マドリード・セビリア間471㎞の高速専用線が開業、標準軌が採用され、Aveが運行されることになりました。フランスTGV-Aを改良したS100型のほか、今回乗車したTalgo車両のS102型、ドイツICEで使用されているS103型などがあります。
Avant
Aveの派生形で、中短距離を走行します。乗車したS104型、S121型のほか、イタリア国鉄・ETR600を基に製造されたS114型があります。
iryo
EU域内の鉄道は、オープンアクセス法により、他国鉄道が自由に参入できるようになりました。そこでイタリアの鉄道会社「トレニタリア(Trenitalia)」とスペインの航空会社エア・ノストラム(Air Nostrum)等がILSAという会社を作りました。そのブランドがiryoです。
2022年11月にマドリード・バルセロナ間のサービスを開始、2023年3月に今回乗車したマドリード・セビリア間のサービスを開始しました。車両はイタリア・トレニタリアで採用しているFrecciarossa
1000の派生形S109型という形式です。
コロニア・グエル教会 サン・パウ病院 サグラダ・ファミリア教会
スペインではパラドールに宿泊
スペインにはパラドール(Parador)というユニークなシステムがあります。
これは古い建築物をリノベーションして高級ホテルとして宿泊できるようにした半官半民の施設で、98か所あります。その中で1番人気のグラナダと2番目に人気のトレドのパラドールに宿泊。
グラナダはアルハンブラ宮殿にある修道院を改築したものでした。トレドはタホ川越しの旧市街地の景色を独り占めできます。
朝はフルグラ
枕草子ではありません。旅行した時期は円安の時期。しかもオーバーツーリズムで宿代が高騰。そこでホテルの朝食を一度も食べないことを旅行前に決めていました。
750グラムのフルグラと100均のプラ皿とスプーンをスーツケースに忍ばせました。日頃はLCCに乗っているので荷物の重量が気になりますが、今回はエミレーツなので、心配なし。ミルクはどの街にもあったカルフールエクスプレス(日本の「まいばすけっと」のような存在)で入手できます。4個1€のヨーグルトも重宝しました。
これ、教会?(サグラダ・ファミリア教会) カタルーニャ音楽堂 カテドラル
白川純のヨーロッパ鉄道旅行計画専門
Aveは鉄道本でそれなりに知っていたのですが、Avantの知識がなく、色々検索してこのサイトにたどり着きました。氏はヨーロッパ鉄道チケットの卸売りをしている方のようで、席配列の情報(特にAvant)は大変役に立ちました。
https://xn--9ck2a5dua8e5028en3c.jp/
モンセラット登山鉄道 https://homipage.cocolog-nifty.com/map/2020/08/post-f14c7b.html
サン・ジョアン・フニクラ https://homipage.cocolog-nifty.com/map/2023/08/post-b98bb8.html
アルハンブラ宮殿全景
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